2018年10月 6日

引佐北区 施工管理業務

設計8年経験後、はじめての現場経験引佐北区 施工管理業務
第二東名高速道路は当時、現東名高速道路の渋滞解消と災害や有事における迂回路を担う目的として山間部に計画されました。

そのうち、弊社が担当した業務は、愛知県境に近い静岡最西部に計画された1500mの本線トンネルと、現東名高速に繋げる連絡路と長野側に伸びる三遠南信道路との接続部となる、わが国最大規模の高規格ジャンクションの工事管理でした。

トンネルボーリングマシン(TBM)引佐北区 施工管理業務第二東名は、設計速度140㎞/h相当の超高規格道路として車道3車線+フルショルダー幅員で計画されたため、トンネル部は当時としては実例のなかった断面積200㎡の大断面扁平トンネルを採用していました。

この大断面の標準工法として採用したのが、「TBM導坑先進拡幅掘削工法」でした。この工法は、大断面の中央にトンネルボーリングマシン(TBM)にてあらかじめ導坑を先行して施工し、その導坑が有すさまざまな効果を期待して、安全かつ合理的に拡幅施工を行うことを目的としたものでした。

幸いなことに弊社は、この第二東名高速道路に先駆けたパイロット事業であった秋田自動車道 湯田第二トンネルにおいて、TBM導坑先進拡幅掘削工法の設計から施工計画、積算基準作成、施工結果の集積まで、TBMでは他社に先駆けた経験を有していたので、自分には初めての現場経験でありましたが、自信をもってこの現場への参画を希望しました。

想定外に劣悪な地質しかし、自然は、そう簡単に私たちの期待通りにはさせてくれませんでした。

計画時は、1台のTBM機で上下線2本の導坑を約1年で施工する予定でしたが、実際には、導坑2本を貫通するのに3年近くを有したのです。

地質は、恐竜が生息していたといわれる時代に、海溝深く付加生成されたメランジ構造(硬いものと破砕されたものが混在する岩)と称す堆積岩で、非常に亀裂に富んでいるため、わずかな水で、もろく崩れやすく、トンネル屋にはとても厄介な地質でした。

引佐北区 施工管理業務

選択肢のないジレンマTBM機はシールド機同様、切羽の状態を直接目で確認することができないため、マシンの推力やトルク、排土の状況などあらゆる情報を駆使しながら施工を進めましたが、カッタヘッド前方からの切羽崩壊によりマシンが停止する事態に見舞われました。

狭隘空間のため、捕まったマシンを救出して再稼働するための手段としては人力掘削しか選択肢がなく、1日の進行がわずか50cmといった日もあり、崩壊のたびに2カ月程度の復旧期間を要しました。

TBMを貫通させたのちのNATMによる拡幅掘削においても、破砕帯部で切羽崩壊を招いたが、積極的に補助工法を駆使して安全の確保に努め、無事拡幅掘削の完了を迎えることができました。

引佐北区 施工管理業務

貴重な経験引佐北区 施工管理業務トンネル掘削による地すべりの誘発と対策、盛土場での予期しなかった希少植物の発見と保護対策、橋梁下部工施工場所のホタル環境の回帰保護なども経験しました。

また、造る側と地元との意見の食い違いなど、設計で勉強したことが通用しない場面にもたくさん出会いました。

トンネル貫通式の日、人力掘削という厳しい作業環境の中、最後まで現場の安全を貫いていただいた工夫の親方が、"いやぁ、大変でしたよ。でも、よかった。ありがとう"と涙を流しながらささやかれたときは、思わずもらい泣きをしてしまいました。

それぞれの立場が違っても、同じ目標に向かって苦労を共にし、最後にいい結果が残せることがこんなにも感慨深いものなのかということを、はじめての現場経験で痛感したことを覚えています。


技術部 田中



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プロジェクト事例

小浜東工事区 施工管理業務

軟弱地盤上にトンネル発生土を合理的に盛土小浜東工事区 施工管理業務
舞鶴若狭自動車道の敦賀から小浜間の約39㎞は、北陸道から山陽道吉川に至る日本海側の流通ネットワークの中で唯一残された未整備区間でした。

このうち弊社は、西側の上中~小浜地区間のトンネル5本、橋梁5橋、それらと接続する切盛土工を含む約10㎞について工事発注から開通までの管理を担当し事業全体の遅延もなく無事に路線開通まで行いました。

効率よくトンネルずりを運搬急峻な山間部を貫くトンネルは、橋梁と接続される連続トンネル群となり、工事に先立っては、土運搬や資機材の搬出入に必要な工事用道路の確保をしつつ、地元の生活道路環境に配慮することが課題でした。

そこで、土運搬は、一般道を経由することなく本線上から効率よく盛土場へ搬土できるよう橋梁等の発注手順を合理的に組み立てることに。

計画路線で最も延長の長いトンネル(約3㎞)は片押しで施工し、トンネル掘削ずりは、安全かつ効率の良い連続ベルトコンベアシステムにより坑外搬出する運びとなりました。

豆腐の上に重みをのせるようなもの山間部につながる平地部は、おぼれ谷とよばれる形成過程からなる国内でも有数の軟弱地盤地帯です。

小浜東工事区 施工管理業務「田んぼの真ん中に土を山積みして放っておいたら翌年、そこは池になっていた」という、話を地元の長老から伺ったことがありました。

そのような地盤であることから、トンネルから発生した掘削土をこの軟弱地盤上にいかにして盛土するかが技術的に大きな課題だったのです。

豆腐と同じように、高い含水比の粘土地盤は、ゆっくりと水分を抜きながら荷重をかけて圧密を促進してやらないと地盤の破壊が止まらなくなってしまいます。

そのため日々発生するトンネルずりは、一度に重みがかからないように効率よく盛土場所を限定して、合理的にゆっくりと少しずつ盛土することが必要になります。

そこで、現地土の圧密特性に配慮して、地表から垂直にカードボードドレーンという排水促進材を打ち込むとともに、盛土の速度と荷重は、1日当たり5~8cm相当に限定した緩速盛土(30cm盛ったら1週間程度放置)としました。

また、将来のゆっくりとした長期沈下が招く補修リスクを極力少なくするために、あらかじめ計画盛土高さよりも高く盛り上げ放置して、地盤を過圧密状態にする載荷盛土(プレロード・サーチャージ)工法も採用しました。

続くトンネルの掘削作業と排雪のために止まる盛土作業小浜東工事区 施工管理業務冬場の積雪時には、盛土一面が雪で覆われるため、盛土作業を一旦止めて排雪に専念する反面、トンネルは冬でも掘削しているため、ずりはどんどん出てきます。

そのような状況のなか、トンネル掘進工程と盛土速度の調整、さらには圧密放置期間を計測データなどと照らし合わせながら調整するなど、一連の工程を合理的に管理することに努め、その結果、事業全体の遅延もなく無事に路線開通ができました。

メッセージ小浜東工事区 施工管理業務路線供用して5年目の夏、私用で舞若道を利用する機会がありましたが、舗装の段差や波打つこともなく快適に走行できたのを覚えています。

心配した盛土区間は長期沈下もほとんど発生していないようで、「やったことは間違ってなかったのだ」と心なしか安心して何だか、ほっとした気分になりました。


技術部 田中

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東九州自動車道 唐原トンネル詳細設計検討業務

遺跡保存のためトンネルの計画唐原トンネル詳細設計検討業務
東九州自動車道は、北九州市小倉JCTで九州縦貫自動車道から分岐し、福岡から大分・宮崎を経て鹿児島に至る全長約436kmの高速自動車道です。

そのうち、本トンネルは福岡県築上郡上毛町に位置し、計画地は史跡唐原山城跡の南端付近の丘陵地を横断していました。

当初、単一断面(4車線)の土工切土で計画されていましたが、調査の結果計画路線上に古代山城跡が発見され、遺跡保存のためトンネルに変更されました。

地形はトンネル設計としては小土被りで(最大18m)、地質は新生代新第三紀の凝灰角礫岩、火山礫凝灰岩の未固結地山から形成され、強度的に見ても決して十分とはいえません。

しかも、トンネル上部に遺跡が存在する状況。トンネル工事による地表面沈下などで遺跡にダメージを与えるわけにはいかないため、本業務最大の課題は地表面沈下の抑制を念頭にした施工法の採用と将来線施工を見据えたトンネル構造の設計でした。

全長243mと高速道路上におけるトンネルとしては比較的短いトンネルでありながらも、双設トンネルとしての検討も考慮しなければならず、やりがいのある業務だったことを覚えています。

過去の経験を生かし、新たな工法への挑戦これまで双設トンネルといえば上下線一体構造の「めがねトンネル」が多く採用されてきました。

この場合、上下線の支保工や覆工がセンターピラー部を共有することから、非常に複雑な挙動を示し先行トンネル側に変状が発生するという構造上の問題点がありました。

上下線施工に伴いセンターピラーには大きい荷重が作用することになり、以前はこの部分をコンクリートで置き換えて上下線一体構造としていましたが、これをなくすことは、その荷重に耐えるだけの地山の強度と幅が必要となります。

そこで近年、補助工法の開発とともに高強度吹付コンクリート・高規格支保工の採用により、これらの問題解決のため上下線が各々単独構造となる超近接トンネルが施工されるようになってきました。

そうした背景などを踏まえ、本トンネルでは、FEM解析を用いて上下線一体構造の「めがねトンネル」と上下線分離構造の「超近接トンネル」について比較解析を行いました。

その結果、先行トンネルの安定・安全性を確保しつつ、遺跡に対する影響や経済性、施工面など有利となる「超近接トンネル拡幅案」を採用したのです。

唐原トンネル詳細設計検討業務

将来線(Ⅱ期線)施工を考慮した覆工構造「超近接トンネル拡幅案」を採用したものの、一筋縄ではいかないのがトンネル工事です。

小土被り・低強度地山における双設トンネルを暫定施工で計画するため、将来線(Ⅱ期線)施工時におけるⅠ期線トンネルの安定・安全性をいかに確保するかが課題でした。

これまでの双設トンネルは大半が完成形で施工されていました。しかし、今回はⅠ期線のみの施工であり、Ⅱ期線施工に伴いⅠ期線トンネルはⅡ期線側に引っ張られて変形し大きな応力を受けることになります。

そこで、その応力に耐えるためにFEM解析を行い将来線トンネルの施工に伴うⅠ期線トンネルの覆工コンクリートに作用する荷重を算定。

さらに、フレーム解析にて支保部材・覆工の構造計算を行い、Ⅰ期線トンネルの覆工補強として一部を増厚するとともに複鉄筋構造とすることでその問題を解決しました。

町道直下部のトンネル施工法起点側の坑口部は、トンネル支持地盤が軟弱なうえに上部を土被り1.6mで町道が横断していました。

そこで小土被りとなる町道に対しては、できるだけ短期間で町道機能を回復する必要があることから、一時通行止めとして坑口より30m間を開削し現場打ちの明り巻構造を構築したのち、土被りが2m程度確保できるように現町道を改良する計画としました。

また、坑口部の地耐力不足対策としては、開削時に攪拌混合処理(現地の土とセメント等を混ぜる)工法を施工して、支持地盤まで改良する計画としました。

メッセージ完成後、仕事で東九州自動車道を利用する機会がありました。

まず気が付いたのはトンネル名が唐原山城トンネルに変わっていたことです。

歴史ある古代山城跡から命名したのでしょう。試行錯誤し設計検討を行った業務でしたが、実際走ってみると、今は暫定車線しか施工されていないため、何の変哲もないトンネルであり、わずか10秒程度で走り抜けてしまいます。

「大変な工事=大規模な工事」というイメージがあるかも知れませんが、実は数秒ほどで走り抜けるわずかな距離のトンネルにもいろいろなストーリーが詰まっています。

地質やその時々の状況に応じて臨機応変さが求められるので、決して楽な仕事ではありませんが、その分やり遂げた時の達成感はとても大きなものです。

私の担当したこの「唐原山城トンネル」も、いつの日か双設トンネルになり注目される日を楽しみにしています。


技術部 今辻


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小坂工事区 施工管理業務

設計4年経験後、はじめての現場経験小坂工事区施工管理
日本海沿岸東北自動車道は、北陸自動車道と東北自動車道を結び、東北地方の日本海側における強化・発展を目的として計画されました。

そのうち、弊社は秋田県大館市~東北自動車道とを結ぶ小坂JCTまでの約6㎞区間における工事管理を担当しました。

自然の力を見せつけられる私たちが工事管理を担当したトンネルの地質は、新第三紀中新世の堆積岩(泥岩、凝灰岩類)で構成されており、泥岩・凝灰岩は膨張性を示す地質としてよく知られています。

掘削開始してから約500m進んだ付近から内空変位量の増大が顕著になってきたため、支保パターンを順次ランクアップしていきました。

しかしその後も内空変位量は増大し続けたため、変位抑制を目的に仮吹付インバートで早期閉合を図り、仮インバート(ストラット)も施工していました。

前日に上記の対策を実施した区間を翌日見に行ってみると、そこでは鋼アーチ支保工がぐにゃっと曲り、本設インバートや仮インバートが崩壊していました。

初めて自然の力をまざまざと見せつけられ、「こんな山、本当に掘れるのかな?」と不安になったことを覚えています。

重金属を含む土砂は饅頭のように封じ込め盛土小坂工事区 施工管理当該地域周辺は、世界的に有名な黒鉱鉱床(海底火山活動で堆積した銅、鉛、亜鉛などの多金属を含む地層)が存在しているため、トンネル掘削により発生するズリ(岩石)が原因となり重金属等の流出による農作物や健康被害の発生が危惧されていました。

そこで有識者や専門技術者からなる委員会が設置され、トンネル掘削土に対して重金属を有害量含んだものか、含んでいないものかを判定する方法や処理方法について検討されました。

重金属を有害量含んだものについては、「管理型ずり」と称して本線脇の管理型盛土場に搬出しました。

管理型盛土場の構造は、遮水シートによって有害土を完全に封じ込める方式で、いわば饅頭の中にアンコをくるむような処理方法です。

小坂工事区 施工管理夏の暑い時期に真っ黒な遮水シートを敷き並べ、継ぎ目を熱圧着させます。これだけでも厚いのに、水一滴でも外に出さないよう管理しなければならないので、熱圧着継ぎ目部に針を通す確認試験をひたすらやり続けた記憶があります。

この甲斐もあり、盛土後の周辺河川水のモニタリングにおいても異常は認めらませんでした。

コンクリート技術者としての成長小坂工事区 施工管理この現場で約9年勤務する間に、私はある生コン工場の工場長と仲良くなることができました。

その方は自分の工場から出荷される生コン打設の日には必ず現場に来て、出荷された生コンの状態や打設中の状況、時には仕上げまで携わるほどとても熱心な人でした。

コンクリートにとても造詣が深く、大学の授業でしか生コンに触れたことのなかった当時の自分にとってはまさに先生と呼べる人で、その方からコンクリートに関する様々なことを教わることができました。

また秋田の冬はとても厳しく、時にはマイナス30度近くになる日もあります。

ポップアウト(粗骨材中の水分が凍結・膨張し、コンクリート表面のモルタル分が剥離するという現象)を初めて見たり、寒中養生がうまくいかずコンクリートを凍結させてしまう失敗もしました。

このように秋田の現場で出会った人や気候により技術者として成長し、コンクリート技士・コンクリート診断士の資格も取ることができました。


技術部 井上


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穂別工事区 施工管理業務

初めての現場で北海道屈指の難工事を担うことに穂別工事区施工管理
道東自動車道は、北海道千歳市の千歳恵庭ジャンクションから、海道釧路市の阿寒インターチェンジ及び足寄郡足寄町の足寄インターチェンジに至る高速道路である。

入社4年目となる平成15年11月、北海道千歳の地に降り立った当時20代半ばの私は、以前より弊社が請け負っていた道東自動車道の夕張~占冠間のうち、むかわ町穂別全域と占冠村の西部を担当する施工管理業務のチームに加入しました。これが初めての現場経験でした。

このチームは、この路線の中でも屈指の難工事と想定され、道路トンネルとして当時道内最長(現在2位)の延長を誇る穂別トンネル(延長4.23km)を担当していました。

このトンネルが難工事と想定されたのは、これまでに激しい地殻変動の影響を受けた複雑な地質構造を呈し、非常に脆弱な蛇紋岩※に代表される変成岩が多く存在するとともに、土被りが最大約400mと非常に大きかったためです。

北海道の道央と道東を結ぶ重要なプロジェクト穂別工事区施工管理当時、道東自動車道の夕張~十勝清水間は急峻な地形と過酷な気象条件下にある日勝峠(標高1,022m)への回避が余儀なくされていましたが、この道東自動車道は夕張~十勝清水間が結ばれることで、道路標高が約400m下がり、道路の線形が大幅に改善されます。

そうしたことで、走行距離が約30km短縮され、所要時間が約50分も大幅に短縮されます。

また、標高が下がることにより、吹雪・濃霧・事故などのリスクが減少し、交通の安全性も大幅に向上することが見込まれていたことから、道東自動車道は北海道の東西分断を解消するとともに、道央圏と道東地域の連携を強化し、沿線地域の産業、経済、文化の発展に大きく貢献する道路として期待されていました。

その様な社会的にもトンネル工事としてもやりがいのある業務が初めての現場ということで、チーム加入当初から多くの貴重な経験の連続だったことを覚えています。

度重なる切羽崩落を乗り越えてもやってくる難所の数々穂別工事区施工管理当チームでは、平成15年3月に準備工事として穂別川工事に着手したのを皮切りに、順次本線工事に着手し、平成16年調査坑としての位置づけで、穂別トンネルに並行する避難坑を東西より掘り始め、平成18年3月以降東西より本坑の掘進を開始しました。

私が主に担当していた西工区では、蛇紋岩が出現する以前に、泥岩、緑色岩、粘板岩の破砕帯において幾度となく切羽崩落や大きな変位に苦しめられ、進捗を阻まれました。

私自身、初めての切羽崩落は今でも鮮明に脳裏に焼き付いており、自然の脅威に圧倒されたことを今でも覚えています。

そしてそれを乗り越え、とうとうトンネル地質の主体である蛇紋岩のおでましとなりました。

この区間の支保構造は、避難坑での実績を踏まえ、解析的な手法も取り入れて支保構造の安定を図るために、『高耐力二重支保工(高強度の材料を使用し支保工を二重にする工法)による早期閉合(インバート支保工までを早期に閉合するもの)工法』および地山の一体化を図り先行変位を抑制する『長尺外周補強工』を採用し、蛇紋岩に立ち向かいました。

多数の切羽崩落でも一人も欠けることなく迎えた貫通の瞬間蛇紋岩に立ち向かうため、たくさんの準備をしてきたことから、大きな変位や切羽崩落もあったものの、無事、平成22年7月23日、東西が貫通しました。

東西を分かつ最後の切羽から光が漏れたとき、大きな歓声があがり、前線の工夫さんやJV職員さん、ネクスコ職員さんと共に健闘を讃え合いました。

何よりも、あれだけ切羽崩落にあいながら、事故で一人もかけることなく、全員で貫通を喜び合えたことに大きな感動を覚えました。

平成23年10月に開通してから、7年。北海道旅行をした際には、必ず自身が携わったこのトンネルを駆け抜けています。そしてこれから何度でもこのトンネルを駆け抜けたいと思います。

蛇紋岩は地質的に脆弱な地質構造線や断層構造に沿って広く分布し、含水鉱物である為、風化作用を受けやすく、もろく崩れやすい性質がある。又、トンネル掘削により強大な土圧が作用し、内空断面が大幅に縮小するような膨張性を有する。


技術部 椎本

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2018年10月 5日

会社案内

ロードエンジニアリング
未来への遺産となってゆくものだから、人と自然が共存できるトンネルを作りたい。

計画・調査・診断から施工管理まで。私たちは、道路トンネルのエキスパート集団です。
総合的なトンネル計画業務を行う企業として、ロード・エンジニアリングはいつの時代もエキスパートであり続けます。

トンネル私たちの国、日本のトンネル設計は潜在する断層や、確認の難しい複雑な地質構造の多い地山のため想定が難しく、工事中の変更が少なくありません。

弊社では豊富な経験を生かし、こうした変更が少なくなるよう慎重な設計を行っていますが、更に変更が生じた場合についても考慮し、対応する工法の提案をしております。

このことは工事の安全を図るのみならず、出現する地山に対応した工法の変更提案が、より見通しを明らかにし、経済的な工事が行えることになるでしょう。

道路トンネルは本体の完成だけでは供用できません。換気、照明、非常用施設などのトンネル附帯設備が必要となります。弊社は、こうした設備設計を古くから経験し経済的設備設計に心がけております。

トンネルの調査、施工管理業務については設計者自身の経験を蓄積することを目的として派遣しているほか、技術士等による施工現場診断、地山分類等も行っております。

代表あいさつ

株式会社ロード・エンジニアリングは、1986年3月の創立以来、トンネル分野を専門とする建設コンサルタントとして、「計画」、「調査」、「診断」及び「施工管理」の多くの業務に携わり、我が国のインフラ整備の一端を担う専門コンサルタントとして成長してまいりました。

近年、少子高齢化・人口減少、甚大な被害が伴う自然災害の増加、さらにはインフラの一斉老朽化等、我が国はこれまでにない事態に直面し、防災・減災、国土強靭化への取り組み加速化・深化の必要性が叫ばれています。

このような社会情勢においても、弊社ではこれまで長年にわたり蓄積した豊富な経験を踏まえた専門技術力や業務への取り組み姿勢により、顧客満足度の高い業務成果を提供するとともに、多くの表彰を受賞しております。

また、弊社の就業環境は、新型コロナウイルス感染防止対策を契機として、在宅勤務や時差出勤の活用、従業員とその家族も含めた定期的なPCR検査等、従業員が安心して働ける環境づくりを整備するとともに、過重労働の抑制を積極的に実践しております。

弊社は、これからも「未来への遺産となってゆくものだから、人と自然が共存できるトンネルを作りたい」という会社理念のもと、将来にわたり国民の安全・安心を確保し、「持続可能な社会の創造に貢献する」という強い信念のもと、引き続き専門技術力およびサービス品質の向上、継続的な技術の研鑽に努め、大手建設コンサルタント会社に引けを取らないインフラ整備の「エキスパート集団」として精進してまいりますので、より一層のご支援とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

2022年9月代表取締役 後藤 博

会社概要

所在地

【本社】
  〒116-0013
東京都荒川区西日暮里5丁目24番7号 冠ビル
TEL:03(3891)0711/FAX:03(3891)0701

【福岡支店】
  〒812-0016
福岡県福岡市博多区博多駅南1丁目15番12号 ビュー博多
TEL:092(436)1588/FAX:092(436)1589

【大阪支店】
  〒591-8022
大阪府堺市北区金岡町1423-4番地1920
TEL:072(691)0711/FAX:072(691)0711

営業所 仙台営業所
大分営業所
沖縄営業所
役員等 【会   長】清水 洋
【代表取締役】後藤 博
【取 締 役】田中清範
【取 締 役】石田美恵
【取 締 役】田島さゆり
【大阪支店長】坂山安男
【九州支店長】今辻 勉
【顧   問】菅原幹夫
【顧   問】亀甲谷義高
創業 昭和61年3月3日
資本金 1,000万円
技術者資格保有の延べ人数 ・技術士(トンネル部門)6名
・技術士(総合技術監理部門)1名
・RCCM(トンネル部門)1名
・RCCM(道路部門)1名
・コンクリート診断士 2名
・1級土木施工管理技士 12名
ISO取得状況 9001(本社、福岡支店にて取得)
主要取引先 ・国土交通省
・東日本高速道路株式会社
・中日本高速道路株式会社
・西日本高速道路株式会社
・首都高速道路株式会社
・沖縄総合事務局(南部・北部国道事務所)
・沖縄県
・神奈川県道路公社
アクセス

JR山手線「西日暮里」徒歩1分
JR京浜東北線「西日暮里」徒歩1分
メトロ千代田線「西日暮里」徒歩1分

順路
  1. JR西日暮里駅改札を出たら通路を右に進む。
  2. 目の前にあるビル(左に不動産屋さん、右にみずほ銀行ATMのあるビル)の間を入り、エレベーターで5階へ。

※経路が不明な場合はご案内いたします。03(3891)0711までご連絡ください。

2018年10月 4日

【設定用】募集要項バナー

設計技術者に必要なこと

土木は「経験工学」現場の経験とは、現場を見る・聞くだけではなく、法面の地すべりや、トンネル切羽の崩壊など、そのとき起こった事象に対し、自らがどのように考え判断し、その結果が良くも悪くも、次の現場や設計にいかに役立てるかが本当の意味での経験であると考えています。

インフラの整備は、計画・設計・施工・供用・維持管理といった基本的流れがあります。その中でも建設事業の基本的部分をつかさどる設計と施工は、切り離して進めることは不可能です。

特に"土"を相手にする仕事の場合、予期せぬ地盤や地質の変化に伴って施工中の設計変更を避けて通ることはできません。しかし、事業費の増大を避けるためにも、このような設計と実施工との乖離を限りなく減らすことが設計者の判断力を問われる大きな課題であります。

そのためにも机上での知識・経験のみではなく、現場でしか得られない知識や判断力など、造る側の目線を養っておくことが、設計技術者としての大きな財産となります。

弊社は、技術者としてより多くの現場を経験することで、「どこに出しても恥ずかしくない真の設計技術者」を積極的に育てていくことを社員教育の基本理念としています。

おかげさまで弊社は、道路トンネル部門の設計・施工管理、維持管理に豊富な経験と実績を有しております。

近年では、新東名神高速道路や東京外かく環状道路など、日本に代表される最新技術や巨大プロジェクトの設計・施工管理業務にも積極的に参画しています。

そのため、技術者としては特別な専門的経験をさせていただいており、この経験を今後のより一層の社会貢献につなげていきたいと考えています。

  • 設計技術者に必要なこと
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研修制度・キャリアアップ

資格取得支援・技術士(1回目の受験料会社負担)
・RCCM
・1級土木施工管理技士
・2級土木施工管理技士
・コンクリート診断士
・公共工事品質確保技術者Ⅱ

などの資格取得の面では希望者がいれば、先輩社員等が模擬面接をしたり、社内勉強会を実施します。

これは資格を取得していくことで、個人のレベルアップだけでなく会社全体のレベルアップにもつながると考えているからです。

資格取得に向けて、こういったバックアップ体制を整えていますので、希望の資格などがあれば積極的に申し出てほしいと思っています。

また、資格取得などに関する講習会があった場合には事前に報告をいただければ、基本的には自由に参加することが可能です。ご自身のスキルアップ・キャリアアップを目指してください。

2018年10月 3日

技術部 椎本 2000年4月1日入社

椎本入社のきっかけ
高校生の頃に北海道古平町にある豊浜トンネルで崩落事故が発生し、当時大きなニュースとして取り上げられたことがトンネルに興味を持つ大きなきっかけとなり、山岳トンネルについて様々な実績を持つ当社を志望しました。

仕事内容
現在の仕事内容としては、東京外かく環状道路の関越自動車道と東名高速道路を繋ぐ約16kmのうち、南側の約9kmのトンネル工事の施工管理業務に携わっており、工事発注業務のサポートや、品質・安全の向上に向けた受注者の指導、工事全体の管理を行っています。

職場の雰囲気
課全体がチームとして仕事に取り組むという意識があり、皆が協力しフォローしあいながら仕事を進めており、非常に良い雰囲気です。

休みの日は
休日は、読書や音楽鑑賞をしたり、地域のバドミントンクラブに所属し汗を流しています。バドミントンクラブでは老若男女幅広い層の方々と交流できるためとても有意義に過ごしています。

技術部 井上 2001年4月1日入社

井上入社のきっかけ
大学4年生の時、トンネル研究室に配属されたのがトンネルとの出会いでした。

研究室は活気があり、研究内容も実務に近いものがほとんどだったので、社会人の方々の出入りも多かったです。そんな中で徐々にトンネルに携わる仕事をやってみたいと思うようになり、最終的には先生の勧めで当社に入社しました。

仕事内容
今は、施工管理をやっています。

施工管理は、工事の安全・品質・工程すべてを管理しなくていはいけません。さらには積算、工事変更手続き等工事に係るすべてについて把握しておく必要があります。したがって、幅広い知識とコミュニケーション能力が必要です。また発注者支援業務ですので、かゆいところに手が届く業務を心がけています。

職場の雰囲気
施工管理業務は、決して一人だけでできるものではありません。さまざまな得意分野を持った人が集まってチームをつくっていますので、活発な意見交換があります。また他の工事区とも連携を取る必要もあるので、話しやすい雰囲気のある職場です。

休みの日は
休日は子供たちにサッカーを教えています。お父さんコーチですけど、小学校から続けてきたサッカーがようやく役に立ちました(笑)

子供たちの成長とともに自分も教えられることも多く、彼らの未来に触れているという点でやりがいを感じています。コーチ同士や保護者を含めた飲み会も楽しんでいます。

技術部 古賀 2005年4月1日入社

古賀入社のきっかけ
建設現場と設計を両方見てみたいとの思いにて入社志願しました。

仕事内容
現在は発注者支援の施工管理業務を行っています。

工事物の品質・出来形・工程・安全管理から、工事額の積算、工事の変更手続き、関連各所との協議と幅広い支援業務です。
建設工事の計画段階から発注・施工・竣工と一連の仕事に携われます。

職場の雰囲気
発注者の方や工事受注者の方と活発な議論・意見交換から冗談話まで出来る、風通しの良い雰囲気です!

休みの日は
息子の少年野球のお手伝い、娘のピアノの練習、奥さんとの晩酌と仕事を忘れてリフレッシュしています!

技術部 藤 2021年3月18日入社

藤入社のきっかけ
これまでの職務経験を活かしつつ家族との時間を確保したいと思い、転職を考えました。前職は、転勤が多くさらに長期単身赴任もあり、生活環境に悩んでいた時期に、弊社を知りました。

私自身の経験や、保有資格を十分に活かせると考え、入社を決意しました。

仕事内容
高速道路山岳トンネルの設計と発注者との協議に携わっています。トンネルの出来上がりは同じ形でも、そこに至るまでの経緯が全てのトンネルで異なるところに面白みがあります。

発注者との打合せのため、月1回程度の出張があります。打合せ前の資料作成時期、プロジェクトの開始直後と完了間際は繁忙期となるため、月25時間程の残業で対応する時もありますが、通常期は、計画的に業務を進められます。

職場の雰囲気
業務は、職歴や経験に応じて役割分担し、計画的に取り組みます。また、業務中の疑問点や不明点について質問すると、職員全員で解決策を考えます。

一方、私の意見や主張を受け入れて頂ける土壌もあり、風通しはいいと感じます。積極的に業務に取り組める雰囲気があると感じています。

出張時の食事会や、社内の懇親会では、とても楽しい時間を過ごすことができています。

休みの日は
家族との時間を確保しつつ、資格取得に向けた自己啓発や、テレビ鑑賞(主にスポーツ観戦)などで過ごしています。

2018年10月 2日

採用エントリーフォーム

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氏名
例:豚寝 治郎
氏名(ふりがな)
例:とんねる じろう
性別 男  女 
生年月日 年 月 日 
TEL
E-mail
携帯アドレス可

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都道府県
ご住所
実務経験(技術系) ■最近5カ年内における主な業務3件

(空白では送信出来ないため、全ての枠を埋めてください。記入事項がない場合には「無し」と記入願います。)

発注者1 業務名1

担当業務内容1

発注者2 業務名2

担当業務内容2

発注者3 業務名3

担当業務内容3
実務経験(事務系) 担当業務内容
その他、応募に関する連絡事項

お問合せフォーム

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氏名
例:豚寝 治郎
氏名(ふりがな)
例:とんねる じろう
TEL
例:090-0000-0000
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例:aaaa@tunnel.com(携帯アドレスでもOKです)
お問合せ内容

2018年10月 1日

個人情報保護方針

■個人情報保護に関する法令および規律の遵守
本ホームページでの個人情報の収集・利用・管理について、次のとおり適切に取り扱うとともに、皆さまに安心して利用いただけるホームページづくりに努めていきます。

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本サイトを通じて当社が提供を受けた、住所、氏名、電話番号、E-mailアドレス等、特定の個人を識別できる情報をいいます。

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個人情報の収集にあたってはその利用目的を特定し、明示いたします。
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提供いただいた個人情報は、あらかじめ明示した利用目的の範囲内で利用いたします。
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個人情報の利用目的の範囲内において、個人情報を含む業務を外部委託する場合は、契約書等により当社と同等の個人情報の適正な管理を求めます。

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